活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

「志安」の概形・抱懐

第一法 長法

「志安」の東字も、最大字面は正方形に近いが、概形・抱懐から見れば、自・身・月と同じように、もともと長く書く字であることがわかる。概形・抱懐が「陳起」よりさらに長方形になっているのは「志安」が、全体的に長形になっているということである。掠・磔を伸びやかにすることによって安定感を醸し出しているように感じる。

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第二法 平法(★短法ともいう)

「志安」の西字は、四・血・工と同じように、もともと平たく書く字であるが、概形・抱懐は正方形に近くなっている。「志安」が全体的に長形になっているため、平たく書く字であっても、高さを低くはできないということだろう。それでも下部の閉じられた部分があるので平形のイメージは感じられる。

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