活字書体設計2

[活字書体のできるまで]新しい活字書体として復刻するための覚え書きです。修正・加筆することがありますのでご了承願います。

書体見本字種で組む文章

最初に書体見本字種12文字を制作するので、これだけでテスト用の組み見本ができないものかと考えたのが、つぎの文章です。文字数が140字になるように考えました。

グラフィック・デザイナーの東永なつみさんは、ペガサスとユニコーンの激闘にはとても驚いたようだった。しばらくすると「わたしはもうだいじょうぶなのよ」とつぶやいて、フェンスとウォールに囲まれたアーカイブ室にこもった。そして、かわいいプレス機ときれいな毛辺紙について調べはじめたという。

※「毛辺紙」というのは、竹材を原料にした中国の書道用紙のことです。

 

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「ほくと武英」縦組見本

 

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「ほくと武英」横組見本

 

この文章で、最初の組み見本を作ってテストすることにします。欣喜堂の場合、まず和字書体ができているので、それに合わせて漢字書体を制作していきます。基本的に漢字書体に和字書体を合わせて制作するということはありません。

過渡期明朝体「武英」も、すでに制作していた和字書体「ほくと」と組み合わせてみました。本文用の書体なので、10Q、11Q、12Q、13Q、14Q、15Q、16Qの7種のタイプサイズ、縦組みと横組みの組み見本をつくって確認します。

「武英」の書体見本12字が「ほくと」に調和しているかどうかを確認しながら、字面やウエイトなど、さまざまな角度から検討して、「書体見本」として完成させていくことになります。

 

和字書体についても、小書きのかな、濁点と半濁点、主要な約物が含まれているので、和字書体としての企画段階のテストとしても、この文章は有効ではないかと思っています。