活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

和字・第17回 くりかえし符号・準文字

 

1 ひらがなに準じて制作するくりかえし符号・準文字

 

繰り返し符号(ひらがな用)

ひらがなに合わせて制作する。

「ゝ」「ゞ」(ひらがな返し)

ひらがな「う」「え」「ふ」の第一筆を参考に制作する。濁音符はひらがなと共通である。

「〳」「〴」「〵」(大がな返し)

後半分「〵」は共通で、前半分「〳」「〴」と接続して使えるようにする。「く」を参考に二全角で制作し、ボディサイズに合わせて切断する。

 

繰り返し符号(漢字用)

漢字用の繰り返し符号だが、ひらがなに合わせて制作する。

「〻」(漢字用の反復符号)

ひらがな用の繰り返し符号「ゝ」をふたつ、上下に組み合わせるようにして制作する。

 

準文字

ひらがなに合わせて制作する。

「ゟ」(より)

ひらがな「よ」と「り」の合字とされるが、その形状から考えて、ひらがなに準じて制作する。

「〆」(しめ)

合字ではなく、文書に封をするときの証拠として記したことが由来とされ、「締め」の代わりに用いられるようになった。辞書によっては和製漢字として扱われているが、その形状から考えて、ひらがなに準じて制作している。

 

 

2 カタカナに準じて制作するくりかえし符号・準文字

 

繰り返し符号(カタカナ用)

カタカナに合わせて制作する。

「ヽ」「ヾ」(カタカナ返し)

カタカナ「マ」「ヌ」「ム」の第2筆を参考に制作する。濁音符はカタカナと共通である。

 

繰り返し符号(漢字用など)

漢字用の繰り返し符号だが、カタカナに合わせて制作する。

「々」(漢字用の反復符号)

カタカナ「タ」「マ」を参考に制作する。

語句用の繰り返し符号だが、カタカナに合わせて制作する。

「〃」(語句用の反復符号)

カタカナ「ク」「ケ」の第1筆を参考に制作する。

 

準文字

カタカナに合わせて制作する。

「ヿ」(コト)など

カタカナ「コ」と「ト」の合字とされるが、その形状から考えて、カタカナに準じて制作する。