活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「端午」の永字八法

①側 等線体だが起筆と収筆はある。とくに下方のアウトラインが短くなることのないよう、切口の角度に注意が必要である。(「亀頭」は、「端午」では短い竪画のようになる) ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じ。収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺と…

「銘石」の永字八法

①側 隷書の筆法を残すために、逆反りにした。右向きの楔形になる場合もある。 ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じ。収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺となる。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の竪画と同じ。起筆は「勒」の収筆と一体化している。収…

「方広」の永字八法

①側 少し湾曲した柿の種のような形状になる。(「亀頭」は、「方広」では短い竪画のようになる) ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じ。収筆は「弩」の起筆と一体化して、力強い曲尺となる。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の竪画と同じで背勢となる。…

「美華」の永字八法

①側 少し長めに運筆する。収筆は「金陵」と同じく雨だれのように丸くなる。 ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じだが、収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺となっている。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の竪画と同じで、起筆は「勒」の収筆と一体化し…

「蛍雪」の永字八法

①側 素直な運筆で、柿の種のような形状になる。 ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じ。収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺となるが、それほど強くはない。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の竪画と同じ。起筆は「勒」の収筆と、収筆は「趯」と一体化し…

「武英」の永字八法

①側 「金陵」より若干短い。収筆は「金陵」と同じく雨だれのように丸くなる。(「亀頭」は短い竪画のようになっている) ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じだが、収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺となっている。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の…

「金陵」の永字八法

①側 回しながら描いてゆき、収筆が雨だれのように丸くなる。(「亀頭」は短い竪画のようになっている) ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じだが、収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺となっている。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の竪画と同じで、起…

「志安」の永字八法

①側 永字では、つぎの「勒」への気脈が通じるように跳ねているが、収筆からそのままそっと引き抜く筆法もある。(「亀頭」は短い竪画のようだが、斜めになっている) ②勒 起筆は「側」からの気脈を通じさせて、しっかりと折り返している。収筆は「弩」の起筆…

「龍爪」の永字八法

①側 収筆が尖って三角形のようになる。(「亀頭」はなく、ほとんどが「側」になっている) ②勒 起筆は40度で入る。収筆は「弩」の起筆と一体化しているので龍爪の強さが薄められている。折り返し角は50度である。 ③弩 起筆は「勒」の起筆と、収筆は「趯」と…

「陳起」の永字八法

①側 収筆が尖って三角形のようになる。(「亀頭」は、「陳起」では短い竪画のようになっている) ②勒 「十字二法」「三字三法」の横画と同じ。収筆は「弩」の起筆と一体化している。 ③弩 「十字二法」「川字三法」の豎画と同じ。起筆は「勒」の収筆と、収筆…

漢字・第6回 永字八法

①側(ソク) 「側」は筆と筆先の側面を使ってえぐるように書く。三折法。二折法である亀頭(キトウ)については随時ふれる。 ②勒(ロク) 「十字二法」「三字三法」の横画と同じ。「勒」は馬の頭に掛けて馬を御する革紐のことで、革紐を引き締めるように書く…