活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

和字・第10回 カタカナのマトメカタ

多田夏生氏は『基本かなの書き方』(多田夏生著、永岡書店、2002年)ではカタカナの外形法については記されていない。ひらがなだけでなく、カタカナにも同じことが言えると考え、少し強引ではあるが、六つの種類に分類してみた。 「円形」 オカネホヤヰ 「三…

和字・第9回 ひらがなのまとめかた

欧字書体では、例えば「O」に比べて「E」の字幅が狭くなるということがあるし、「o」に比べて「p」のディセンダーが短くなったり長くなったりする。和字書体もそれと同じようなことが言える。 『基本かなの書き方』(多田夏生著、永岡書店、2002年)では…

和字・第8回 カタカナはフリオロシで決まる

カタカナはひらがなと違って、次の文字につながることを前提としていない。漢字と同じように一字一字が独立している。ひらがなと音は同じであるが、形象としてはまったく異なる文字体系である。 『ひらがなの美学』(石川九楊著、新潮社、2007年)という本で…

和字・第7回 カタカナのフデヅカイ

中学校の書写では、ひらがなは大きく扱われているが、カタカナはあまり出てこない。文字としては習うのだが、書写の対象としてはほとんど無視されている。ひらがなのように一字一字の詳しい解説は載っていない。一般の書道の教本でもカタカナが入っているの…