活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

きたりす、ひらがなとカタカナ

個人的なルールとして、

「漢字」に対して、「和字」、「欧字」という。

「漢文」に対して、「和文」、「欧文」という。

「真名」に対して、「仮名」(万葉仮名、真仮名、草仮名)という。

とはいえ、なかなか割り切れないのが現実だ。せめて、「平仮名」は「ひらがな」、「片仮名」は「カタカナ」と書くことにした。ひらがなとカタカナを合わせていう場合には、ひらがなで「かな」ということもある。

 近代まで日本語の文章は「ひらがな漢字交じり文」と「漢字カタカナ交じり文」が共存していた。現代では同じ文章の中に、ひらがなとカタカナがそれぞれの役割を与えられて、入り混じって使われるようになった。

和字書体は、「ひらがな」、「カタカナ」、および「約物」を合わせて、ひとつのフォントを構成していると捉えている。

 

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「きたりすアンチック」の最初のスケッチは、全体のイメージをつかんで方向性を見いだすために、2cm角で描いている。カタカナ48字も、ライトとブラックの2ウエイトを同時に、アイウエオ順に横書きで描いた。

現在では、特にカタカナの占める割合が大きくなってきているので、カタカナもひらがなと同じぐらいに見える大きさにしようと考えた。ヨコ画を水平に近づけるようにしたいので、ウチコミの角度を検討する必要があるだろう。ハライの太さの保ち方もなかなか難しい。