セリフとサンセリフとスラブと
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『図解で知る 欧文フォント100』から
『図解で知る 欧文フォント100』(スティーブン・コールズ著、akira1975監修、田代眞理翻訳、ビー・エヌ・エヌ新社、2019年11月)は、定番の欧字書体から100書体を厳選し、16種類のスタイル別に分類し、書体の特徴を図で解説している。
この本においてのスタイル別の分類を系統別にみると、Serif(セリフ)系、Sans(サンセリフ)系、Slab(スラブ)系、その他に分けられると思う。
Serif(セリフ)系は次の4分類、31書体である。
Humanist Serif(ヒューマニスト・セリフ) 9書体
Transitional Serif(トランジショナル・セリフ) 7書体
Rational Serif(ラショナル・セリフ) 10書体
Contemporary Serif(コンテンポラリー・セリフ) 5書体
Sans(サンセリフ)系は次の6分類、39書体である。
Grotesque Sans(グロテスク・サンセリフ) 3書体
Neo-Grotesque Sans(ネオグロテスク・サンセリフ) 5書体
Gothic Sans(ゴシック・サンセリフ) 4書体
Geometric Sans(ジオメトリック・サンセリフ ) 11書体
Slab(スラブ)系は次の3分類、11書体である。
Grotesque Slab(グロテスク・スラブ) 4書体
Geometric Slab(ジオメトリック・スラブ ) 3書体
Humanist Slab(ヒューマニスト・スラブ) 4書体
その他、次の3分類、19書体が掲載されている。
Inscribed/Engraved(インスクライブド/エングレイブド) 4書体
Script(スクリプト) 6書体
Display(ディスプレイ) 9書体
筆者が注目しているのはSlab(スラブ)系である。Serif(セリフ)系、Sans(サンセリフ)系ほどではないが、3分類に分けられ、相当数の書体数が掲載されているのである。
分類には様々な考え方があるが、筆者はSerif(セリフ)系、Sans(サンセリフ)系、Slab(スラブ)系を欧字書体の3大系統と位置付けている。
フレイヘイド(Vrijheid)を作る
和字書体「きたりす」、漢字書体「白澤」と混植する欧字書体として、「フレイヘイド」を制作する計画である。
具体的には、フレイヘイド・セリフ(Vrijheid Serif)、フレイヘイド・サン(Vrijheid Sans)、フレイヘイド・スラブ(Vrijheid Slab)として、統一してデザインすることである。