活字書体をつくる

Blog版『欣喜堂ふたむかし』/『欣喜堂四半世紀』

和字・第7回 カタカナのフデヅカイ

中学校の書写では、ひらがなは大きく扱われているが、カタカナはあまり出てこない。文字としては習うのだが、書写の対象としてはほとんど無視されている。ひらがなのように一字一字の詳しい解説は載っていない。一般の書道の教本でもカタカナが入っているのは少ない。

活字書体は、ひらがなとカタカナがセットになっている。カタカナも大切である。カタカナもひらがなと同じように「フデヅカイ」の用語を考えてみた。カタカナの用語はカタカナで表記している。

 

フリオロシ

振り下ろしとは野球のオーバーハンドのように勢いよく下におろすことで、これを「カタカナ」のフデヅカイに転用する。「ノ」「フ」「メ」「ソ」「ツ」などの斜めの線を「フリオロシ」という。ウチコミ+オクリ+ハライで構成される。

 

フリアゲ

振り上げとは野球のアンダーハンドのように勢いよく上にあげることで、これを「カタカナ」のフデヅカイに転用する。「レ」「ン」「シ」「ル」などの斜めの線を「フリアゲ」という。ウチコミ+オクリ+ハライで構成される。

 

ヨコ

漢字書体の横画と同じように、左から右へ水平方向に運ぶフデヅカイ。「ニ」「エ」「ユ」「ヱ」「サ」「ナ」などの水平方向の線を「ヨコ」という。ウチコミ+オクリ+オサエで構成される。

 

タテ

漢字書体の竪画と同じように、上から下へ垂直方向に運ぶフデヅカイ。「イ」「キ」「ト」「ネ」「ヤ」「ヰ」などの垂直方向の線を「タテ」という。ウチコミ+オクリ+オサエで構成される。

 

ウチコミ

ヨコ、タテの起筆部のフデヅカイ。ヨコの場合、ウチコミの角度が重要で、斜めに入れるとオクリは右上がりになり、垂直にするとオクリは水平になる。

 

オサエ

ヨコ、タテの収筆部のフデヅカイ。オクリが右上がりになる場合、オサエはコブ状になることが多い。

 

ハライ

フリオロシ、フリアゲの先端部分をハライという。

 

オクリ

ヨコ、タテ、フリオロシ、フリアゲの中央部分をオクリという。

 

ハネ

オサエのあと、筆を回して勢いよく跳ねるフデヅカイ。「ア」「セ」「マ」「ヤ」などのようにヨコからは左下方向に、「オ」「ホ」などのようにタテでは左上方向に跳ねる。

 

トメ

漢字書体の瓜子(カシ)と同じように、留めて収めるフデヅカイ。「ス」「ハ」「ホ」「マ」「ム」「メ」などの最後の部分が「トメ」にあたる。

 

カギ

漢字書体の折釘(セッテイ)と同じように、ヨコ+タテがつながるフデヅカイ。「コ」「ユ」「ヨ」「ロ」の右上の部分が「カギ」にあたる。ヨコ+フリオロシ、タテ+フリアゲのつながりも「カギ」に含める。

 

マゲ

漢字書体の浮鵞(フガ)と同じように、タテ+ヨコがつながるフデヅカイ。「セ」「ヒ」「モ」の左下のフデヅカイを「マゲ」という。「カギ」が一度押さえてから連結するのに対し、「マゲ」は緩やかに連結する。