活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

欧字・第18回 スモールキャピタル

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スモールキャピタル(small capital)とは、スモールレター(小文字)と同じハイト(高さ)で作られた、キャピタルレター(大文字)と同じのフォルムの文字である。スモールキャップ(small caps)ともいう。

文章中で会社名などの長い単語が出てきた場合に、すべて大文字で組むと不釣り合いに見えるので、最初の文字だけ大文字にして他をスモールキャピタルにすると分かりやすくなる。大文字で組む団体の略称などもスモールキャップにすると目立ちすぎない。そのほか、いくつかの使用法がある。

スモールキャピタルは、単に大文字を縮小するということではなく、太さや形が、大文字、小文字と調和するようにデザインする。

数字では、テキスト数字(text figures)とは別に、小文字と同じハイト(高さ)のライニング数字(lining figures)を制作することがある。