欧字・第20回 ギリシア文字(Basic Greek)
ギリシア文字とはギリシア語を書き表すために用いられる文字で、現代ギリシア語では24文字からなる。ギリシア文字を言語の表記に使用するのはギリシア語のみである。
ギリシア語以外では記号としてさまざまな用途に用いられる。とくに箇条書きなどの順序数で「α、β、γ…」を使用することが多い。さらに、電気抵抗の単位として使われる「Ω」や、国際単位系接頭辞の「μ」、角度の「θ」、標準偏差を表す「σ」、増分の「Δ」、円周率の「π」、総和の「Σ」、総乗の「Π」などはよく知られる。
日本語でも記号用に使われるだけなので、制作するのは全角中心付きに限られている。ただしギリシア語を組んでも違和感のないように、まずプロポーショナルで制作して、完成後に位置を移動するという方法をとっている。
なお、ギリシア文字の小文字は斜体で例示されることが多い。本来は大文字と同じく正体であるべきところだが、斜体が記号用で用いられるときの慣例になっており、これを踏襲することにしている。(欣喜堂では、ギリシア語でテストする際に、正体の小文字も制作しているが、日の目を見ることはない)
Α α アルファ
Β β ベータ
Γ γ ガンマ
Δ δ デルタ
Ε ε エプシロン
Ζ ζ ゼータ
Η η イータ
Θ θ シータ
Κ κ カッパ
Ι ι イオタ
Λ λ ラムダ
Μ μ ミュー
Ν ν ニュー
Ξ ξ クシー
Ο ο オミクロン
Π π パイ
Ρ ρ ロー
Σ σ ς シグマ(小文字のみファイナル・シグマを制作)
Τ τ タウ
Υ υ ウプシロン
Φ φ ファイ
Χ χ カイ
Ψ ψ プシー
Ω ω オメガ