活字書体をつくる

Blog版『活字書体の設計図』

「武英」の永字八法

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①側

「金陵」より若干短い。収筆は「金陵」と同じく雨だれのように丸くなる。(「亀頭」は短い竪画のようになっている)

②勒

「十字二法」「三字三法」の横画と同じだが、収筆は「弩」の起筆と一体化して曲尺となっている。

③弩

「十字二法」「川字三法」の竪画と同じで、起筆は「勒」の収筆と一体化している。収筆も「趯」と一体化しているので見えないが、基本的には垂露である。

④趯

筆を左にゆったりと大きく回してから、水平よりやや下に短く跳ねるのが特徴である。

⑤策

永字のように「掠」につながる場合には「勒」とほとんど変わらず、収筆は「掠」の起筆と一体化している。土偏などでは起筆が強くなる。

⑥掠

起筆は「策」の収筆と一体化している。永字では「弩」との空間を締めるように、やや深いカーブを描きながら、収筆まで太さを保っている。

⑦啄

起筆からなめらかに送筆となり、ややゆっくり気味に運筆している。収筆は「磔」に食い込んでいる。

⑧磔

永字では「弩」との空間を締めるように、深いカーブを描きながら運筆している。いったん筆を止めてから鋭く右へ抜く。(「瓜子」は「側」をそのまま長くしたようになっている)