活字書体をつくる

Blog版『活字書体の仕様書』

「銘石」の三字三法・川字三法

f:id:typeKIDS_diary:20140223102233j:plain

1 三字三法(横画)

横画はすべて水平である。

第1画、第2画は波形をもたない。画の長さは、第1画が第3画の70%、第2画が55%ぐらいだが、原資料「王興之妻宋和之墓誌」では同じぐらいの長さになっている。第3画は大きく波形をもつところだが、「銘石」は波形をもたない。画の長さは、第1画、第2画よりかなり長い。

「銘石」は、和漢混植を考えたために少し整えすぎた。原資料の「三」に見られる動きが抑制され、少し静的になっている。

 

f:id:typeKIDS_diary:20140223102319j:plain

2 川字三法(豎画)

豎画は垂直に近いが、文字全体は「背勢」になっている。

第1画は送筆部が右にふくらみつつ左にカーブを描いている。第2画はまっすぐに運筆する。画の長さは、第1画は第3画とほぼ同じ、第2画が85%ぐらいだ。第3画は送筆部が左にふくらむ。

原資料に「川」はないが、和漢混植を考えたために全体のイメージとしては少し静的になりすぎた感は否めない。